8月7~8日、周南JCがこどもたち110名を集めて開催した防災キャンプに参加しました。
このキャンプは、自然災害について勉強するとともに、自活の大切さを感じてもらうことをねらいとしており、主催した青年会議所からは、震災後「何を考え、何を見て、どんな匂い、音を感じたか。どういう行動をし、回りの人の行動はどうだったか」、そして本や図説からだけでは伝わらない「細かいことについて想像力を刺激し、本当に心に残ったこと」「命の大切さ」を話してほしいというなかなか難しい注文をいただきました。
当日は周南市(旧徳山市と周辺)と光市の約30小学校の3年生から6年生が参加しており、彼らのお世話をしたのはJCメンバー延べ50名ほどで、先生方や市の援助をなんら受けず「青少年の絆」委員会を設けての自立したイベントでした。
彼らは毎年子供たち中心のイベントを開催していますが、今回のような無料で参加者が多く、バラエテイーに飛んだイベントは初めてとのことで、緊張感の中一人ひとりが出来ることを黙々とこなし、トラブルもなくスムーズな運営を行っている姿に、このような若者が地域と密着して活動が出来ていることに深い感銘を受け、災害時にこの力は頼もしいものになると感じると共に、神戸にこのようなグループがいくつぐらいあるのだろうかと羨ましくさえ思いました。
午前中は光地区消防組合防災センターで地震振動体験や消火訓練などを行い、午後は地引網を引いて夕食のおかず確保、そして午後8時からキャンプファイアーの薄明かりを頼りのなか「自然災害が起きたとき、君はどう動くの?~阪神・淡路大震災から学ぶこと~」と題して、野外で話を始めました。
震災の時、多くの若者がボランテイアとして駆けつけてくれ被災市民を助けてくれたこと、学校が避難所となり講堂や仮設校舎での授業であったこと、そして先生や多くの友達が亡くなり、悲しい遺影を抱いての卒業式であったこと、そのような苦しい悲惨な中にあって子供たちは自分たちで出来ることを見つけ大人の手伝いをし、大人はずいぶん勇気付けられたことなどこどもたちに期待することを中心に話をしました。
毎日毎日パンと冷たい弁当の味気ない食事の中にあって、ボランティアにしてもらった炊き出しにより被災者は暖かい食事をいただくとともに、人々の暖かさと思いやりの気持ちを貰ったことなどを話し、明日の昼食のトン汁つくりは単におかずを作るのではなく、災害のとき生き抜くための訓練であることなど、今回のキャンプの意図を出来るだけ伝えるようにしました。
最後に「しあわせ運ぼう」をみんなで合唱して終わろうと準備をしていましたが、夕立気味の雨のため中途半端に終ってしまうなか、このキャンプを通じてこどもたちがひとつでもか大切なものを持って帰ってくれたと思う活動でした。(文責N.K)