平成21年11月5日(木)、奈良県の王寺小学校5年生、約115名の児童を対象に防災学習を行いました。K-TECの会員のほかに、NPO法人都市災害に備える技術者の会と神戸市も参加する中、3校時目は震災直後の写真などを使いながら、震災後の子供達が悲しく、辛い中にもかかわらず元気に乗り切ってくれたことや、地震に備える大切さを話し、4校時目は児童が先生の指導の下、事前に作っていた「紙ぶるる」を使い筋交いの有効性を肌で感じてもらうと共に、液状化の実験を行いました。
3校時では、説明する言葉やホワイトボードに書かれる言葉をしっかりとメモに書き残していました。特に学校での避難所生活やトイレの状況など身近な話を真剣な眼差しで聞いていました。
家の振動実験のビデオでは、揺れはじめてからわずか数秒で家が倒壊していく様子を見て、会場(体育館)は一瞬静まりかえっていました。
4校時の液状化の実験では、砂と水で満たされた水槽に、擬似マンホールや家の模型を置き、地震に見立てたバイブレータを水槽に接触させることで模擬地震を発生させ、マンホールが浮き上がる様子、家が傾いていく様子を実験しました。
マンホールが浮き上がる様子に、児童たちからは、思わず「おおっー!」という感嘆の声が上がり、授業終了後も追加実験にこの状況が続き、大変興味を示していました。
K-TECでは、はじめての小学生対象の防災学習であっただけに、子供の目線で「震災」というものがどう映るのか正直不安があるなか、授業が終わってみると、「震災」について何かを感じ取ってくれたことを実感しました。
今回の学習が、子供たちにとって地震をイメージする第1歩になればと期待しています。
(文責:YK)