松原第六中学校 校外学習「事前学習会」に参加して

平成22年1月15日(金)、大阪府松原市立松原第六中学校2年生、約140名が開催する学習会に参加しました。いま松原第六中学校では、「命の学習 生きる」をテーマに学習しています。生徒自らが震災関連の新聞記事を切り抜き、「2年学年生徒会新聞」として作成し学習しているほか、1月27日に校外学習として「人と防災未来センター」やメリケンパークの崩壊保存現地や神戸の街並みを視察する予定になっています。今回のK-TECの話は、この校外学習の事前学習として行われました。また学習会の司会・進行は生徒が行いました。

この日は、K-TECの会員2名とNPO法人都市災害に備える技術者の会の会員が参加しました。1時間目は写真や説明図などを使いながら、地震が発生するしくみから、地震直後の街の様子、学校での避難所生活や中学生が水汲みをしたりトイレ掃除など被災者に対してボランタリーな活動をしたことなどを話しました。また、地震に備えることの大切さを話として、筋交いの有効性や家の耐震診断の必要性を話したほか、避難する際の行動として、家の電気ブレーカーを切断することやスリッパなどの履物を履いて避難することを話しました。
2時間目は液状化について説明を行いました。砂の性質や液状化が起こるしくみ、実際に液状化が起こった地域の被害状況などを写真で説明した後、液状化の実験を行いました。砂と水で満たされた水槽を用意し、その上に家の模型や擬似マンホールを置いて、地震に見立てたバイブレータを水槽に接触させることで模擬地震を発生させ、家が傾いていく様子やマンホールが浮き上がる様子を観察しました。
最後に、「共助」、「自助」、「減災」のキーワードについて、それぞれの言葉の持つ意味・重みを説明し、今回の学習会を締めくくりました。
終わりのあいさつで、生徒から、震災直後に助け出された姉妹の姉がクラッシュ症候群で亡くなった話や、倒壊した家屋の下敷きになった方が生きたまま火に呑み込まれた話が印象的だったとの感想がありました。
K-TECでは、中学生を対象とした伝承活動はこれまで2回目であっただけに、中学生が神戸の震災をどのように受け止めるか不安がありましたが、生徒自らが学習していたこともあり、「1.17」に起こった出来事について、生徒はそれぞれに何かをつかんでくれたものと感じました。また、今回の学習会を踏まえ、神戸に校外学習に来られたときには、「震災」について、また「いのちの尊さ」について、さらに理解を深めていただけるだろうと期待しています。
(文責:YK)20

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