1月17日(木)神戸国際会館にて『神戸防災のつどい2019』が開催されました。
その中で、K-tec主催のセミナーを開催しました。
テーマは『24年前と今』~何が進んだか?何が変わったか?~、です。
2部構成で、第一部は『神戸防災技術者の会(K-tec)の活動報告』、第二部は『みんなで考えよう「何が進んだか?」「何がかわったか?」』です。
ファシリテーター役は西がおこないました。
まずは開始、早々、シェイクアウト訓練をおこないました。
第一部では、k-tecの団体についてとその活動について、紹介しました。また昨年、訪問した福島県被災地の視察の報告をおこないました。
なお、福島被災地の視察については、報告書も作成しております。
第二部では、①南海トラフ地震の話、②避難所の話、③ボランティアの話、の3点をさせていただき、その上で、会場の皆さんに質問を投げかけながら議論を深めていきました。
①南海トラフは、広域での災害が想定されており、大きな被害が想定されています。しかし、『きちんと対策すれば減災できる』、というお話をさせていただきました。
近い将来、確実に起こるであろう、避けられない、南海トラフ地震。
最後は『この広域災害が起きた時、私たちはどうすればいいでしょうか?』と会場の皆さんに投げかけました。
②避難所の話では、阪神大震災の時の体験と現在の防災計画における避難所について、お話しました。
当時の避難所の運営、実態については、当時の報告書を提示しながら、トイレの問題など様々な問題があったことを紹介しました。
防災計画の面では、高齢者や障がい者を対象に避難所生活において、特別な配慮を要する肩のための福祉避難所や南海トラフが発生し、広域災害が起きた場合の広域避難所についてお話しました。
会場には4名の方が避難所での体験があり、当時、人の死という辛い現実と向き合わなければいけなかったこと、トイレや救援物資の配布、区役所との連絡など、困った点などをお話いただきました。
また、『南海トラフが起きた時、自宅が無事でライフラインが途絶えた際、避難所に行くか?』という問いに大多数は避難所に行かず、『自宅待機』を選択されました。ただ、『避難所に行く』を選択された方の意見として、避難所を運営する人間が必要なだから自分がその役割を担う、という意見がありました。
③ボランティアの話では、ボランティアとは『Love&Free』というお話から始まり、阪神淡路大震災の時、避難所の運営にボランティアが非常に尽力していただいたことをお話しました。
当時のボランティアの多くは県外や学生達でした。避難所の運営に協力いただきましたが、特に避難者の自立について、行政の立場からは言いにくい面をたくさんフォローしていただいたエピソードを紹介しました。
阪神淡路大震災以降、ボランティア活動となると力仕事などの作業が目立つが、そのような仕事はプロ(地域の業者など)に任せては、という投げかけがあり、議論をかわしました。
④会場への質問
南海トラフ、避難所、ボランティアの話をしながら、会場のみなさんにもいくつか質問を投げかけました。事前に配布した青・黄・赤の3色の紙を用いて、各自の意見をご回答いただきました。
投げかけた質問の中から、ひとつ取り上げます。
『南海・東南海地震に備えて、避難所をよりよくするためには、どんな準備がひつようでしょうか?今、最も足らないものは?
行政による公助orひとりひとりの自助のちからor地域のつながり共助の力』
結果は 行政:0、自助:3、共助:18、となりました。
みなさん、お互いが助け合うことの必要性を感じているようです。
今回は、セミナーの模様を3名のグラフィッカーにより記録していただきました。
上村久美子さん、山﨑史香さん(遠く仙台から)、アオナミユミ
上村さん、山﨑さんは、福祉
添付のグラフィックレコードをご参照いただければ、セミナーの内容を把握いただけると思います。
以上、『神戸防災のつどい2019』のセミナー報告でした。
文責:福田